2011-04-24
耳と足で感じる春

風を受けて、木の葉がざわざわと鳴っている。



冬の間は聞くことができなかった音。

___ 春が、

来たんだな。と思う。

じっと押し黙るときをこえてこそ、

成される新しい季節への会話。


冬の間、静かにたたずむ木々は、何もしていないのではなく、

世界の声を聴いているのかもしれない。

春になると、その声をうけて、

地球の「これから」について、会話をはじめる。



自然は、立ち止まるとき、耳を傾けるとき、思いを深めるとき、待つときを知っている。

どうして人は、動くこと、話すこと、発信すること、ばかりを過大評価してしまうんだろう。


多くの声に耳を傾け、うなずき、笑いあう、

でも、いつでも自分の中心、立つ場所を知っていて、

日々の風の言葉に迷ったりはしない ___ 樹木のような正しさで、

私は生きたい。



そんなことを思った。


公園を歩けば、足に優しくあたたかい感触。

昨日の雨のせいか、草が生え始めたからか、、足から感じる春。

冬の乾いた土の上も歩いていたからこそ気づく変化。

共に、季節を過ごしているうれしさ。


いつか私に子供ができたら、

こういうことを一緒に感じあって生きたい。



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